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社長は会社の資金繰りをどう考えるべきか?資金繰りの話

2026/08/09

とある月商150~200万円の女性エステサロン経営者 兼 エステティシャンから、決算報告の時に聞かれて答えた話。

社長の問い
「今年一年、役員報酬を上げつつ50万円くらいの利益で終わったけど、
支払いに困って自分のお金を入れることがある。なぜなのでしょうか?」

私の回答
「損益には影響しないけどお金が減る理由があります。
分かりにくいけれど大切なところなので、しっかり説明しますね」

業績堅調なのに、資金はずっときつい。それはなぜ?

役員報酬を年額で240万増やしたにもかかわらず、増収増益。
一見すると資金繰りが楽になっていきそうですが、ナゼそうならないのか・・・?

多くの社長様が悩まれるこの課題。
その犯人は、損益計算書だけでは分かりにくい資金の動きです。

どういうことか、説明していきます。

損益計算書だけでは分かりにくい資金の動きとは・・・?
貸借対照表にヒントがあります。

基本的に利益が出ていれば、資金が残る方向に会社は動いています。
これは大きな目的地は合っていて、正しい経営を進めていることになります。

ただし、日々の儲け具合を表す損益計算書からは分かりづらい資金の流れが今回のお悩みの原因になります。そのポイントが出てくるのが貸借対照表という表です。複雑な絡み合い方をした表ですが、今回は主なポイントを5つ上げますので、ご自身の会社の決算書や試算表をお手元にご準備されてご覧いただければと思います。

代表格①:買掛金、未払金、カード払いの支払い

 

代表格②:税金や社保などの支払い

 

代表格③:借入やリースの返済

 

代表格④:器具や車の現金購入

 

代表格⑤:売掛金の増加

 

これらは別の「業績検討の話」ブログで紹介した
「業績検討4点セット」
だけでは見づらいのですが、

商売人から経営者に成長するためにとても大切な
「資金繰り改善」という分野になります。

資金繰り改善のポイントは、大きな視点と小さな視点のミックス。

資金繰りの改善を実現するには、
年単位での大きな視点と、日次や週次での小さな視点のミックスが重要です。

この両方をつなぐのに一番良いのが、
業績検討4点セットの「①月次推移表」を少しアレンジした
「月次資金繰り表」です。これだけでも、かなり全体像の把握が進みます。
特に難しいものではないので、サンプルと使い方をご覧ください。

月次の資金繰り表で、1年間の流れを確認する

サンプル図と説明~~~

これを軸に、1年間でどの月の預金残高がきつくなりそうかをまず把握します。
その上で、日々にストレスが出ないような改善を行っていきます。

週次や日次での資金繰り表で、具体的な対応を行う

重要なのは「資金の谷」を先に予想することです。
そのために週次や日次での資金の山と谷を把握します。

サンプル図と説明~~~

売上が大きくなると資金量の山が高くなりますが、
仕入が増えたり社員を雇う等で支出が増えて資金量の谷が深くなっていきます。
谷の深いところで次の支払いに耐えられるのかを把握し、
多少の余裕を持てるかどうか考えた上で、
対処が必要かどうかを判断しましょう。
その上で、主な対応方針は3つです。

  1. 入金を早くすることができないか、検討する
    売掛金の早期入金を電話等で働きかける。
    多少コストがかかったりしますが、決済条件変更は有効です。
  2. 支払いを遅くすることができないか、検討する
    普段の支払スケジュールから数日ズラすだけなら支障がない支払先があれば
    支払いタイミングを検討しなおしましょう。
    ※仕入先などと相談し、締日や支払サイトを見直すことができないか検討する形。
    相手先との合意なく支払期日を遅らせることは避けましょう。
    勝手に遅らせると不安を呼びますので、
    普段から期日通りか若干の前払に近い状態をキープしておくことが有効です
  3. 運転資金の補充ができないか、検討する
    売上増加に伴う必要資金の増加であれば、
    銀行なども前向きに借入相談に乗ってくれることが多いです。
    家計の余剰な資金を、役員自ら会社に貸し付けることも有効な手段となります。

それぞれ自社にとってのメリット・デメリットがありますので、
不安な部分はご相談されながら進められてください。
これらの施策を行った上で、年単位での資金量の確認を行います。

1年間の振り返り、豊かになった実感とは?

一生懸命事業に打ち込んだ結果、豊かになっているかどうか。
この確認は翌年度のモチベーションや事業意欲、
やる気にもつながる大切なものです。

1年単位の資金の増減を確認するために決算書に
「キャッシュフロー計算書」という書類が添付されていることがありますが、
企業規模によっては、以下の順序でもっとシンプルに考えてよいです。

  1. 税引き後の利益
    :黒字かどうか、その黒字額はどのくらいか?
  2. 利益額の修正
    :減価償却などの非資金性の費用を足し戻す
  3. 時間差の支払いと入金を把握する
    :未払い状態の消費税や法人税、未払金などを払うタイミングや
    売掛金の入金タイミングを 「来期の月次資金繰り表」に反映する
  4. 借入返済や設備投資などを確認する
    :損益計算書にそのまま表れない借入元本の返済や、
    車・設備等の購入による資金流出を確認する

 

これらを行い、狙った資金量の増減が起きていることを確認していきます。

このような一連のチェックを通じた資金繰り検討会を行っていくことで、
資金の不安がない事業運営が行えます。

資金繰り検討を通じた経営のステップアップのご相談について

自社の状況だけでなく、他社事例まで含めてご相談いただけます。
資金の不安がなくならない状況は事業の迷いにつながります。
経営者が戸惑うことなく事業を推進できるように、
現状把握と改善策の立案まで、その道先案内人として我々は行動していきます。

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