日本政策金融公庫(以下、公庫)、いわゆる国金からの融資事例です。
当該企業(福岡県)は過去の業績ピーク時(年商15億円前後)に
公庫の中小企業事業から借入8000万円まで融資されたことがありますが、
その後に業績不調期間(年商11億円前後)が続き折り返し融資が破談。
一旦完済して半年経過し、業績反転を数字で示してからの再審査申込み、
2026年初夏に再度5000万円からの融資再実行となりました。
公庫の中小企業事業とは、
多くの事業者が最初にマル経融資などで借入を行う国民生活事業よりも
大きな資金量を大口の制度融資などで行う機関です。
【時系列:申し込みから融資実行まで8カ月】
- 2025年3月 融資完済
- 2025年9月 決算
- 2025年11月 税務申告後に再融資の申し込み
- 2026年1月 面談1回目(担当者)
- 2026年1月 資料提出1回目
- 2026年2月 面談2回目(担当者+上席)
- 2026年3月 電話打合せ数回・試算表など繰り返し提出
- 2026年5月 面談3回目(新担当者+上席)
- 2026年6月 資料提出2回目
- 2026年6月 面談4回目(新担当者+上席)
- 2026年6月 資料提出3回目
- 2026年7月 融資実行(5000万円)
再度の融資獲得まで申込みから半年以上かかりましたが、
それだけ公庫も当該企業の業績回復を真剣に審査し、
向き合ってくれたと感じています。
【勝因:業績改善を数字で丁寧に説明したこと】
今回の勝因は、本業の回復を事業部が示したことが最大要素ですが、
スムーズな融資獲得につなげたのは以下の3点が有効だったと考えています。
- 折返し融資拒絶の際の懸念点に対して社内で取った対策を数字で示したこと
- 決算時の課題と現行の営業施策の進捗を試算表と補足資料で丁寧に説明したこと
- 先方の担当者の疑問を上回る内容で説得資料を示したこと
実際に提出した資料は、記事下部に示すように多岐にわたります。
【公庫の中小企業事業の融資姿勢についての所感】
当該企業よりも少ない資料でスムーズに融資実行に至るケースもあるかと思いますが、
今回は市中の金融機関よりもかなり丁寧に
元帳や売掛金の相手先まで細やかに確認されました。
これは、公庫が政府100%出資の政策金融機関として
政策目的に沿った融資を行う組織であることも、
このような慎重な審査姿勢の背景にあるのかもしれません。
資料の準備時は「そこまで必要か?」と逆に問うような場面もありました。
しかし、粘り強く資料を準備し、
丁寧に説明を繰り返し、
先方もじっくりと内容を精査してくれたからこそ、
業績不調の時期からの脱却を他の金融機関に先駆けて認めて下さり、
一度融資が途絶えたにも関わらず
大きな金額での融資実行につながったのかと思います。
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